国立大学協会は、国立大学におけるIR(インスティテューショナル・リサーチ)戦略をテーマにしたセミナーを東京都内の学術総合センターで開いた。国立大学法人のマネジメントに携わる役員らが国立大学のIR戦略に理解を深めるのが目的で、全国から約250人の大学関係者が集まった。

 セミナーでは、木谷雅人国立大学常務理事のあいさつに続き、山田礼子同志社大学社会学部教授、小林雅之東京大学総合教育研究センター教授の講演があった。
山田教授は、米国では学習成果分析を中心とした教学IRが主流で、自立的な発展段階にあるのに対し、日本はまだ他律段階にあると指摘。研究IRについて米国で各学科が責任を持つ分散型が主流なのに対し、日本では中央集権的な取り組みが進みつつあるとし、執行部の意識改革やIR分野と他組織の連携を図る必要があるとした。
小林教授はIRが単なるデータ収集から戦略的計画の策定に概念が拡大する中、各大学がそれぞれの実情に合わせてIRを再定義し、その組織も大学ごとに決めるべきだと指摘した。
このあと、吉武博通筑波大学ビジネスサイエンス系教授をコーディネーターに、北海道大学の吉見宏総合IR室長ら4人のパネリストが活動事例を発表、意見交換した。

 大学のIRは情報の調査、分析をする機能や部門を指し、情報を一元的に収集することで計画立案や意思決定を円滑にする一方、必要に応じて内外に情報提供をする。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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