慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科の満倉靖恵准教授は、ギャップジャパン株式会社による、オフィスにおける服装の変化による脳波の違いを探る実証実験を監修。カジュアルウェアが会議前のアイスブレイクに特に有効であることなどがわかった。

 アメリカのファッションブランドGapは、個人の価値観を尊重し、あらゆる才能を最大限に活かせる働きやすい職場環境の実現を目的に、「DENIM FRIDAY(デニムフライデー)」というネーミングで、ファッションの視点から新しい働き方を提案している。今回はその一環として、オフィスファッションのカジュアル化を推進している株式会社資生堂と全研本社株式会社で、オフィスでのカジュアルウェア着用時とフォーマルウェア着用時に脳波に及ぼす影響の比較検証を実施。満倉准教授が監修にあたった。

 実験の結果、会議に入る前の脳波の平均値において、男女ともにカジュアルウェア着用時のほうが、会議前の周囲や環境への「興味」度が高く、「ストレス」度が低い、という結果が出た。ストレスを感じやすい会議前、特にアイディアを出すような会議に入る際のアイスブレイクが有効と言われており、カジュアルウェアの着用によって自身がリラックスし、同席者への興味・関心も増すことから、アイスブレイクが自然に生まれる可能性が読み取れる。会議中の脳波については、着用タイプによる差はあまりなく、カジュアルウェア着用時も、フォーマルウェア着用時と同様のパフォーマンスが得られていることがわかった。

 脳波測定後の感想をまとめると、議論の活発化やコミュニケーションの円滑化についてカジュアルウェアのメリットが強く実感されており、総合的に見てカジュアルウェアの方がよいという意見が72.2%に上った。

 監修にあたった満倉靖恵准教授は「カジュアルウェアが会議のパフォーマンスを下げず、会議前のアイスブレイクに特に有効なことを脳波の側面から明らかにした、画期的な結果」「カジュアルウェアの効用を脳波解析の側面から実証することができたことは、大変意義深いこと」とコメントしている。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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