教育経済学の調査・研究をする慶應義塾大学の中室牧子研究室は、福生市教育委員会と凸版印刷株式会社との産官学の連携チームをつくり、「家庭学習におけるタブレット端末を用いた学習が学力に与える効果」についての実証研究を2015年6月から行っています。研究のモデル校は、福生市内の小学校5校。対象となるのは3年生約380名で、対象教科は算数です。タブレット端末(iPad)を使って、算数のわり算、小数に関する家庭学習(個人学習)を行いその効果を検証します。

 実証研究では、児童が家庭でタブレット端末を使って自ら目標を立て、教科書に沿った算数のドリル学習に取り組むことで、学力向上への効果を調べます。自動採点される際、どの問題を間違えたかではなく、“どこでつまずいているか”が判定され、その結果がドリル問題に反映され、児童ごとのつまづきにあわせた問題が出題されるしくみです。さらに、教員は職員室にいながら、自宅学習している児童がそれぞれどのくらいの時間をかけて何ページ取り組んだのか、どこでつまづいているかなど、児童の習熟度や学習時間を把握することができます。これにより、教員は児童ひとりひとりへ的確な声がけと学習フォローをすることができ、児童の学ぶ喜びと「やる気」が生まれる環境づくりにつながることを期待しています。

 実証研究は、6月からの第1期に続き、10月から対象校5校のうちの1校で第2期の検証を始める予定です。福生市では、タブレット学習の調査研究成果を踏まえ、「福生市立学校の学力向上策」、「福生市学校ICT推進計画」を策定する方針です。また、慶應義塾大学では、ビッグデータの分析から学力向上効果を実証し、各自治体や学校の教育予算確保につなげていくことを目指します。

出典:【福生市教育委員会】家庭学習におけるタブレット端末活用と学力向上効果(PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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