早稲田大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)およびアメリカ、イタリアによる共同研究グループが開発を進めてきた、暗黒物質の正体など宇宙の謎に迫る観測装置「CALET」が「こうのとり」5号機によって打ち上げられました。打ち上げは2015年8月16日の予定でしたが、天候などの影響を考慮し19日に延期となっていました。

 夜空を見上げることから始まった天体観測は、現代でも地上に大規模な装置を構えるなどして続けられています。これまでに人類は宇宙の観測や理論的な研究を通して多くのことを明らかにしてきましたが、それだけでは現在の宇宙の姿がある理由が説明できないとされています。これを説明するためには現在観測されている20倍もの物質やエネルギーが存在することが示唆されていますが、通常の手段では観測できません。それらは暗黒物質や暗黒エネルギーなどと名付けられ、解明が急がれています。

「CALET」は宇宙空間で彼方から飛んでくる高エネルギー放射線を詳細に観測することで暗黒物質をの謎を解明するために作られました。恒星が寿命を迎えるときの爆発、暗黒物質の崩壊で生まれる宇宙線などを観測をすることで宇宙の謎に迫ります。成功すれば銀河や宇宙が現在の姿になった経緯が分かるかもしれません。たとえ大きな発見ができなくても、これまでの推測を修正する手掛かりは見つけることができるかもしれません。

 打ち上げられた「CALET」は国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」にて行われます。約90分で地球を一周するため、素早く全方位の観測を行うことができるといいます。観測は2年から5年にわたって行われ、太陽系内から銀河系の外まで広い範囲の宇宙現象の解明を目指しています。

出典:【早稲田大学】未知の暗黒物質に迫る 理工学術院鳥居祥二教授ら、国際宇宙ステーション「きぼう」で間もなく観測開始

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大学ジャーナルオンライン編集部

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