日本学術会議は東京都内で安全保障と学術の関係に関するシンポジウムを開き、軍事研究をしないとする過去の声明の取り扱いについて意見交換した。「安全保障と学術に関する検討委員会」が1月にまとめた中間報告で大学での軍事研究へ慎重姿勢を示したことに対し、参加者の大半が支持を表明した。

 日本学術会議によると、シンポジウムには全国から340人が出席。検討委員会委員長の杉田敦法政大学教授が中間まとめについて説明。防衛装備庁が2015年から始めた研究助成制度は国の関与が著しく、大学への影響が大きいなどと指摘した。
このあとの意見表明で未来工学研究所の西山淳一政策調査分析センター研究参与は軍民両用研究に一定の理解を示したが、兵頭友博立命館大学教授、根本清樹朝日新聞論説主幹ら大学、研究機関、メディア関係者ら5人が軍事研究に懐疑的な姿勢を示し、中間とりまとめを支持した。

 日本学術会議は1950年、67年の2回にわたり、戦争や軍事目的での科学研究をしない声明を出している。防衛装備庁が2015年から軍事研究への助成制度をスタートさせたのを受け、2016年から検討委員会を設置して声明を見直すかどうかの対応を検討していた。
検討委員会は今回のシンポジウムでの議論も踏まえ、今春の最終とりまとめを目指している。

参考:【日本学術会議】日本学術会議主催学術フォーラム「安全保障と学術の関係:日本学術会議の立場」

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大学ジャーナルオンライン編集部

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