関西医科大学形成外科学講座で、楠本健司教授、覚道奈津子講師らの研究チームが患者自身の脂肪幹細胞を用いた新たな乳房再建術の研究を開始した。現在は臨床研究をすすめている。

 研究チームが行っている乳房再建術では、まず専用の機械を用いて患者自身の太ももやお腹などの脂肪を吸引し、脂肪や血管を作る細胞(脂肪幹細胞)を抽出したものを濃縮する。そして、吸引した脂肪と混ぜ合わせたものを患部に注入する。皮膚を大きく切開することなく乳房を再建することができるため、傷跡が目立ちにくいのが特長だ。

 研究チームが進める新たな再建術は、従来の脂肪のみを注入する方法と比べて脂肪定着の可能性が高い。また、部分的にくぼんだ乳房の再建にも適用できる。部分的にくぼんだ乳房の再建は従来の方法では難しかったことから、同研究チームの臨床実験は、患者のQOL向上に大きく貢献するものと期待されている。

 関西医科大学では、本臨床研究への参加を希望する患者を募集している。本再建術は保険適用外だが、臨床試験の研究費が使用されるので、患者自身に治療費の負担はなく、5名の参加を依頼する予定。臨床実験参加についての問合せは関西医科大学臨床研究支援センターまで。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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