山形大学は、2014年度の現地調査でペルー共和国ナスカ市街地近郊で24の地上絵を新たに発見したと発表しました。調査したのは、同大人文学部附属ナスカ研究所副所長の坂井正人教授ら約10人のチームです。2013年度の調査で発見した17の地上絵と合計すると41点もの地上絵がナスカ市街地近郊で集中的に見つかったことになり、これだけ集中して地上絵が描かれている地区は他に例がないといいます。

 発見された地上絵は劣化が進んでいるため、3Dスキャナーや写真などを使って分析したところ、大部分の図柄はラクダ科のリャマだと推定されました。大きさは全長5~20メートルで、地上絵の特徴から、制作されたのは、「パラカス後期(紀元前400~紀元前200年頃)」だと考えられ、有名なハチドリやサルの地上絵以前に制作されたことがわかりました。

 パラカス後期の地上絵には、ハチドリなどのパラカス後期以降に作られた地上絵とは異なる特徴があります。パラカス後期以降に作られたハチドリは、動物の外形に沿って小石を線状に除去して作られ、白い線で描いたように見えます。しかし、パラカス後期の地上絵は動物の外形とその内側の小石を面状に除去して作られます。今回発見された地上絵もこの特徴がみられたほか、丘の斜面に描かれるというもうひとつのパラカス後期の特徴も見られました。

 今回発見された地上絵附近は、現在、鉱山関係の作業場があり、ナスカ市街地が拡大していくと地上絵の地区に居住地や畑がつくられ、地上絵が破壊される恐れがあるといいます。同大ナスカ研究所では、ペルー文化省やナスカ市当局と協力し、地上絵を地域の暮らしと共存させ、保護するための働きかけをしていく予定です。

出典:【山形大学】ペルー共和国ナスカ市街地の近郊で新たな地上絵を発見しました

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大学ジャーナルオンライン編集部

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