京都大学大学院 教育学研究科の明和政子教授とユニ・チャーム株式会社(東京都港区)は共同で、発達科学の知見に基づく「トイレトレーニング」アプリを研究開発。2017年5月12日よりGoogle PlayとApp storeで無料配信を開始した。アプリには、親子がともに楽しいと感じながらコミュニケーションし、そのなかで子どもが進んでトイレに行きたくなる気持ちを高めるための仕掛けがあることが特徴。

 子育て中の親にとって、我が子のトイレトレーニングは「早くおむつを外したい」という気持ちから、失敗した子どもを叱ってしまうなど、なかなか思い通りに進まずにストレスを抱えてしまうケースが多い。また、失敗する経験、嫌な思いをする経験によって覚えるという、親子共にストレスがかかるトレニーング方法が一般的。そこで、親子の愛着形成や信頼関係づくりをしながらトレーニングできるアプリを開発することを目指して研究がスタートした。

 アプリでは、キャラクターが登場して「子どもがトイレに行きたくなるよう」応援したり、トイレに座れた時にかわいい写真を撮影できたりする仕掛けを用意。また、子どもの変化や成長を記録し、その内容を共有できる機能や、アラームを設定してキャラクターがトイレに誘ってくれる機能などを実装した。その結果、先行モニターによるアンケートでは、アプリ使用前はトイレで座る回数が「0~2程度」が7割を超えていたが、使用後は「3回以上」が7割を超える結果となった。また、アプリ使用者の85%が今後も継続して使用したいと望んだ。

 明和教授は、「このアプリを使って、お子さんの成長、そして親としてのご自身の成長をぜひ実感していただきたいです。お子さんが大きくなって、アプリに保存された記録をみながらともに思い出を語れる日がくるとすばらしいですね。」とコメントしている。

 なお、本研究の一部は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」の支援を受けており、「活力ある生涯のためのLast 5Xイノベーション拠点*1」の事業・研究プロジェクトによって推進されたものである。また、2017年6月14日に同大学産官学連携本部COI拠点研究推進機構にて、科学的な根拠を示した記者会見を予定している。

*1:「しなやかほっこり社会」を目指して、京都大学を中核機関にした産学連携の開発拠点

京都大学

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自学自習をモットーに、常識にとらわれない自由の学風を守り続け、創造力と実践力を兼ね備えた人材を育てます。 学生自身が価値のある試行錯誤を経て、確かな未来を選択できるよう、多様性と階層性のある、様々な選択肢を許容するような、包容力の持った学習の場を提供します。[…]

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大学ジャーナルオンライン編集部

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