東北大学とオーストラリア国立大学の共同研究グループは、トポロジーを応用したデータ解析手法により、結晶化過程における粉体の空洞構造の統一的な記述法を開発した。研究成果は2017年5月12日、「Nature Communications」に掲載された。

 粉体とは、砂や食塩、小麦、または海岸の小石のような粉や粒が多数集まったもので、一見固体のように振る舞いながらも、時に液体のような流動性を示す。地震による地滑りや砂山の雪崩などはその例だ。しかも粉や粒のサイズは、その運動が「熱揺らぎ」に影響されないほどに巨視的で、衝突に際してエネルギーを散逸する。

 そのため、粉体の結晶化には断続的なエネルギー供給を必要とするなど、複雑な結晶化メカニズムを示す。粉体は従来、統計的な手法によって議論されてきたが、低密度の粉体以外には適用できず、高密度の粉体の構造や性質、また数学的記述法も分かっていなかった。

 そこで研究グループは、球の集まりからなる粉体の実験データを3次元X線トモグラフィーで取得。パーシステント図と呼ばれるデータの穴の情報を特徴づける数学的手法を適用し、粉体系に含まれる空洞を定量的に分類した。結果、高密度になるに従い、4つの変形メカニズムを介して、正四面体または正八面体の結晶構造へ変化することを発見した。また、変形過程の解析的な数式も具体的に導出。粉体が密度変化に従って、どのように配置を変えて結晶化するかを明らかにした。

 この成果により、粉体の力学的構造安定性、振動による凝集、地質の流動性など、空隙が重要な現象の理解が進むとし、土壌問題や地質学などの分野への応用も期待されるとしている。

論文情報:【Nature Communications】Pore configuration landscape of granular crystallisation

東北大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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