中央教育審議会は2005年の答申で2015~2020年度に想定される高等教育の将来像について一部数値目標を含めて提示していたが、文部科学省は進捗状況を取りまとめ、中教審大学分科会に示した。大学への公的支出拡大や学生の海外留学、東京23区内への大学集中など答申の狙い通り進んでいない実態も明らかになっている。

 文科省によると、大学の収容力は2007年に100%に達するとしていたが、2016年度現在で93.9%にとどまっている。予測より志願者が増えたためで、短期大学の入学者は減少しているものの、4年制大学の入学者が増えている。

地域間格差の是正では、工場等制限法が廃止されて首都圏で大学の設置抑制が解除された結果、東京圏全体では学生数が横ばいなのに対し、23区内は増加し、東京一極集中が加速している。

外国人留学生の受け入れと日本人学生の海外留学では、受け入れた外国人留学生の数は増えているものの、単位取得を目的に海外留学する学生は減少傾向にある。

高等教育に対する公的支出の拡大では、欧米諸国並みに引き上げる目標が掲げられているが、2013年現在の支出額はOECD(経済協力開発機構)の平均を大きく下回り、主要先進国から大きな後れを取っている。国の大学関連予算も財政難から減少傾向が続いている。

参考:【文部科学省】大学分科会(第136回)配付資料>資料3-2「我が国の高等教育の将来像【答申】(平成17年1月28日)」後の状況

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大学ジャーナルオンライン編集部

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