山口大学(山口県山口市)大学院理工学研究科地球科学専攻の佐々木由香さん(2015年3月修士号取得)らの論文が、資源地質学会で「BEST ARTICLE AWARD 2016」を受賞。2017年6月21日に東京大学で行われた資源地質学会で表彰式と受賞講演が行われた。

 「BEST ARTICLE AWARD 2016」とは、資源地質学会刊行の国際誌「Resource Geology」に1年間に掲載された論文のうち最も優秀と認められるものに授与される賞である。地球科学分野から、筆頭著者の佐々木由香さんに加え、指導教員である今岡照喜教授、共同研究者の永嶌真理子准教授も共著者として受賞。

 受賞した論文の研究では、秋吉台西方の於福(おふく)地域に分布する「於福プルトン」について地質調査。岩石のモード測定、岩石や鉱物の化学分析、帯磁率測定、K-Ar年代測定および流体包有物の観察を行い、火成作用と鉱床形成との関連について検討を行った。

 その結果、(1)於福プルトンは細粒~中粒のトーナル岩から花崗岩で構成される板状形態の小さな累帯プルトンであること(2)アプライト脈を除き、火成岩同士には貫入関係は認められないこと(3)イルメナイト系列の火成岩からなることなど、計7項目が明らかになった。また、塩濃度の高い流体の存在は金属の濃集に寄与することから、本岩体が周囲に鉱化作用を与え鉱床を形成する要因となった可能性が高いことなどを議論した。

 指導教員である今岡教授は、「研究指導をした院生の論文が受賞したのははじめてで、大変嬉しく思います。この受賞が現役の院生のはげみになればと思います。於福地域の露頭状況は必ずしも良くなく、そのような恵まれない条件の中で1つの露頭も見逃すまいと大地にへばりついて観察していた佐々木さんの姿を想い出しました。」とコメントしている。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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