福井県立大学の大石善隆講師と北海道大学の日浦勉教授の研究グループは8月9日、コケ植物を利用して都市の大気環境を効率よく評価する方法を開発したと発表した。

コケは単純な体の構造をしているため、環境の変化、特に大気環境に敏感に反応する。一方、都市部では大気汚染など様々な大気環境問題が生じている。これを改善するためには、まず大気環境を正しく評価する必要があり、その手法の一つとして低コストなどの利点があるため生物の反応を利用した生物指標が注目されている。

今回研究グループは生物指標にコケを利用した調査を行った。東京都八王子市で4タイプの大気環境問題「窒素汚染の深刻さ」「窒素酸化物(NOx)汚染の程度」「大気の清浄度」都市化に伴う乾燥化(=乾燥に脆弱な種の分布)」を評価した。その結果、コケを使った場合、「大気の清浄度」を除いた項目で有効なモデルが得られた。

これにより環境問題に対するコケの有効性が証明されたことになり、都市における大気環境の評価の促進や環境負荷を改善する行動や政策の決定につながると期待されるとしている。

論文情報:【Landscape and Urban Planning】Bryophytes as bioindicators of the atmospheric environment in urban-forest landscapes

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大学ジャーナルオンライン編集部

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