大阪府立大学と大阪市立大学の統合で、大阪府と大阪市は両校の運営法人統合議案を9月の府市両議会に提案する方針を29日、府議会委員会室で開かれた副首都推進本部会議で明らかにした。2019年4月に新法人を先行してスタートさせ、2022年4月から新大学を開校する計画。実現すれば、国内最大の公立大学が誕生する。

 大阪府によると、新法人は「公立大学法人大阪」で、府と市が共同で設立する。府立大、市立大に加え、大阪府立大学工業高等専門学校も運営する。事務所は大阪市に置き、経営に専念する理事長1人と現在の両校学長が就任する副理事長2人を置く。

 府立大の教職員880人、市立大の2,193人は新法人が引き継ぐ。学部や学科、キャンパスの構成は新法人で最終的に詰める見通しだが、大阪市北区のJR大阪駅北側に広がる「うめきた2期区域」に新キャンパスを設ける計画もある。

 運営法人統合の議案が府市両議会で可決されれば、2018年度に総務省と文部科学省に認可申請する。法人の統合後は新大学の設置認可を文科省に申請するとともに、府市両議会に大学統合関連議案を提案する。

 府立大は工学域、地域保健学域など4学域、7研究科を持ち、学生数7,710人。市立大は医学部、法学部など8学部、10研究科があり、学生数8,211人。統合が実現すれば首都大学東京を上回る国内最大の公立大学になる。

 両校の統合は2011年の大阪市長選で当選した橋下徹前市長が、府市二重行政解消の目的で提唱した。大阪市議会の反発などから、一次計画がストップしていたが、2015年の大阪ダブル選挙で松井一郎府知事、吉村洋文大阪市長が当選し、再び動き出していた。

出典:【大阪府】新 法 人 に つ い て-公⽴⼤学法⼈⼤阪府⽴⼤学と公⽴⼤学法⼈⼤阪市⽴⼤学の統合に関する計画-(案)(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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