ブライダル大手のノバレーゼ(東京、荻野洋基社長)は、奨学金を返済中の正社員27人に対し、返済を肩代わりする計2,300万円余りを支給した。支給額に伴う各人の所得税と雇用保険、社会保険料計約650万も同時に給付している。

 ノバレーゼによると、返済の肩代わりは2012年に制定した奨学金返済支援制度によるもので、勤続年数5年と10年の正社員が対象。社員が返済中の奨学金残余額に対し、勤続5年と10年の時点で最大100万円ずつ支給する。今回が第1回の支給で、勤続5年の27人が支給対象となった。

 27人の正社員は25~40歳。27人の返済額は合計で7,800万円に及び、2017年6月時点で4,800万円近い残余額があった。27人のうち、19人には制度上の満額に当たる100万円を支給している。

 ノバレーゼは奨学金を得て大学へ進学した優秀な人材を確保するとともに、社員のモチベーションを向上させて長期雇用を促すため、この制度を導入した。支給を受けた社員は「卒業後に返済額を知り、がく然としていた。非常にありがたい」「卒業後の5年間で100万円ほどしか返済できなかっただけに、今回の支給は大助かり」などの声が出ているという。

 次の支給は2018年9月になる予定。ノバレーゼは所得税や各種保険料を別にして2,000万円程度の支給を見込んでいる。

大学ジャーナルオンライン編集部

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