文部科学省は東京23区内の大学新増設抑制で既存の告示とは別の告示を追加する方針を固め、中央教育審議会大学分科会の将来構想部会に報告した。2019年度の学部設置や収容定員増などを抑制する内容で、2月10日までパブリックコメントを受け付け、2月下旬に告示を公布する。

 文科省によると、東京23区内の大学新増設抑制で2018年度の収容定員増と2019年度の大学設置は、特例を除いて原則として認めないことが既に告示で打ち出されている。今回は2019年度の学部、学科などの新設や収容定員増の抑制を追加する。
例外となるのは、
■2017年9月末までに2019年度の学部、学科などの設置や収容定員増を申請することを証明する書類を公表している
■夜間、通信教育をする学部、学科などの設置、収容定員増
■授業の半数以上を首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)以外で実施する学部、学科などの設置、収容定員増
■地域の医師確保のための臨時収容定員増
■外国人留学生、社会人学生増のための収容定員増
-など。

 政府は2018年度、2019年度の2年間について文科省の告示で抑制する方針。それ以降については、2月上旬に閣議決定して今通常国会に提出する法案で規制する。しかし、恒久的な規制については東京都の小池百合子知事や23区内にキャンパスを置く私立大学などが強く反発している。このため、政府は法案の新増設禁止期間を原則として10年程度にする方向で調整している。

参考:【文部科学省】将来構想部会(第9期~)(第12回)配付資料

大学ジャーナルオンライン編集部

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