スポーツ庁は大学や競技を横断して統括する新組織・日本版NCAAの2018年度中発足を目指しているが、大学内で運動部活動を取りまとめる組織の設置や大学スポーツブランド力向上の司令塔役を務めるスポーツアドミニストレーターの導入が遅れていることが、スポーツ庁の調査で分かった。

 調査は2~3月に全国の短期大学を含む国公私立大学を対象に実施、回答を寄せてきた560校のうち、「運動部がある」と答えた国立73、公立54、私立392校の計519校の回答を集計した。

 それによると、複数の運動部活動を統括する組織を持つ大学は全体の53.2%に当たる276校。他に7校は今後、「設置予定や設置の意向がある」と答えたものの、残る45.5%の236校は組織設立の予定がなかった。
組織を持つ大学276校のうち、学長直下の組織としているのは25校にとどまり、大半は大学の部局と同等の位置づけとしていた。設置に対する課題では、予算や人材の確保、学内意識の醸成の難しさを挙げる声が多かった。

 スポーツアドミニストレーターを導入している大学は全体の3.3%の17校。「設置予定や設置の意向がある」と回答した大学も19校しかなかった。481校は導入の予定がなく、少子化や国の補助金減少などから大学経営が厳しさを増す中、スポーツ振興に十分な目を向けられていない一面もうかがえる。

 スポーツ庁は2018年度中に日本版NCAAの設立を目指し、準備委員会への参加校を募っている。夏ごろに設立準備委員会の初会合、秋ごろに第2回会合を開く予定だが、大学スポーツ振興に向けた大学側の意識改革も並行して進めなければならないようだ。

参考:【スポーツ庁】平成30年大学スポーツの振興に関するアンケート調査の結果公表について

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大学ジャーナルオンライン編集部

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