経済産業省は、小売りや介護、観光などサービス業の経営者となる人材育成課程を持つ慶應大(東京都)、関西学院大(兵庫県)など17大学に補助金を交付することを決めました。きめ細やかな接客で国内外の評価が高い日本のサービス業を担う経営者を育成し、生産性の向上、活性化につなげるのが狙いで、今後5年間で50大学に支援の輪を広げることにしています。

経産省がサービス業人材育成の17大学に補助金 補助金の交付を受けるのは、新たなサービス開発を研究する慶應大、地域医療経営者の育成プログラムを開発する関西学院大、観光業の経営者を育てる愛媛大(愛媛県)、地域包括ケアシステムの中核を担う人材を育成する小樽商大(北海道)、総合レジャー産業の人材を育てる宮崎大(宮崎県)など17大学。2015年4月から公募したところ、67大学から応募があり、外部有識者による第3者委員会でプログラムの具体性、教育内容の専門性、実践性などを審査していました。経産省は各大学が今後、学部、学科、コースなど正規教育課程を創設することを期待しています。

日本のサービス業はGDP(国内総生産)の約7割を占め、その割合が年々拡大しています。日本経済が持続的に成長するには、サービス業の発展が欠かせないことから、政府の日本経済再生本部は4月、「サービス産業チャレンジプログラム」を策定し、サービス業の生産性向上、活性化を目指すことにしています。さらに、政府の日本再興戦略改訂でもサービス業の活性化が検討されています。

サービス業の生産性向上や活性化には、次世代の経営者育成が欠かせません。米国には1流ホテルの経営者を育てるコーネル大ホテル経営学部、食のハーバード大と呼ばれるカリナリー・インスティテュートといった専門機関がありますが、日本の大学はこうした取り組みが遅れてきました。企業間の競争が激しさを増し、消費者の好みが多様化する中、大学で理論と実践を兼ね備えた教育をして人材を育成する一方、市場のニーズに合った新たなサービスを開発することが求められています。
※インスティテュート 職業訓練的な性格が強い単科大学、研究所。

出典:【経済産業省】平成27年度「産学連携サービス経営人材育成事業」の交付先が決定しました

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大学ジャーナルオンライン編集部

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