文部科学省は、世界各国の大学受験、入学資格を得られる教育プログラム・国際バカロレアの手引書を作成、高校や自治体向けに配布を始めました。国際バカロレアは原則として英語で授業し、グローバル人材の育成につながるプログラムで、手引書で導入の利点を解説し、関心を持つ高校や自治体をバックアップすることにしています。

文科省が作成した手引書は16~19歳向けで、国際バカロレアの理念、履修科目、学校が負担する費用、教員の確保方法、奨学金制度などについて説明しています。スイスに本部を置く国際バカロレア機構に認定を申請したあとの流れに関しても詳しく解説しています。認定校となるには、関心校、候補校という段階を踏まなければなりませんが、2016年4月に関心校として機構に資料提出すれば、教員が機構の定める研修を受け、最短で2018年から授業を始められるチャート図も示しました。

文科省は学校教育法施行規則を改正し、国際バカロレアの履修科目で日本の高校卒業に必要な単位と置き換えられるようにしています。大学では大阪大、上智大など55校が国際バカロレアを活用した入学試験を実施し、約70校が導入予定、もしくは検討に入っています。しかし、2015年9月末で導入した高校はわずか26校。2018年までに認定高校を200校に増やすとする文科省の目標に黄信号が灯っています。
関心を持つ高校や自治体があっても、これまでは国際バカロレア機構の英文ホームページなどから情報収集するしかなく、認定までの期間や経費に不安を感じる声が出ていました。このほか、日本の大学進学に必要のない科目の履修に疑問を抱く意見もありました。
このため、文科省は10月上旬、全国の教育委員会や私立高校関係者が集まる会議で手引書を配布するとともに、ホームページでも公開し、全国の高校、自治体に導入を呼びかけています。
※国際バカロレア 国際バカロレア機構(本部・ジュネーブ)が提供する教育プログラム。世界的に通用する大学入学資格を与え、進学ルートを確保するのが目的で、現在140以上の国と地域にある4,329校で実施中。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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