筑波大学医学医療系の田宮菜奈子教授を中心に、地域包括ケアに向けてビッグデータを活用する新たな研究プロジェクトが2年間の期限付きでスタートしました。高齢化が急速に進む社会で欠かせない地域包括ケアシステムを整備するために厚生労働省が採択した一大プロジェクトです。明日の日本の医療・介護政策を築く礎になることを目指します。

※画像はイメージ

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 地域包括ケアは、高齢者が最期まで住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるために必要な支援体制のことで、超高齢化社会における重要な政策と位置づけられています。厚生労働省は団塊の世代が75歳以上となる2025年までに整えることを目指しています。この政策の推進に当たり、これまでの介護サービスの実態把握や全国レベルで見た際の地域差を把握することは欠かせません。しかしこれまでの医療研究ではこうした課題の扱いは、特定の研究者が特定の地域に対して行う限定的なものばかりでした。

このプロジェクトでは地域包括ケア実現に向けて全国的および地域的な介護に関するビッグデータの分析を行い、現在の介護保険サービスの利用実態や質を評価します。これにより介護サービスの地域格差や問題点を明らかにし、効果的なサービスの在り方とその根拠を示します。また、より効果的な医療との連携の検討も行います。これらの結果は質の高い地域包括ケアに向けた国や各地域の政策立案に役立てられ、人材育成にも資するとしています。

 2年間で実施するプロジェクトなので非常に短いようにも思えますが、2025年までに地域包括ケアシステムを整備することを考えると早急に取り組まなければならない問題です。日本は世界最速で高齢化が進む社会であり、どのような対策をするのかは海外からも注目されています。高齢者の質の高い暮らしを実現するお手本になることを期待したいです。

出典:【筑波大学】ビッグデータを活用した地域包括ケア推進のための研究プロジェクトを開始!

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

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大学ジャーナルオンライン編集部

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