東北大学の内田隆史教授らはこれまで不可能だった、動物細胞内の一酸化窒素(NO)の発生と関連が深い硝酸や亜硝酸イオンを視覚化する技術「スヌーピー(sNOOpy)」法を開発しました。心臓発作、ED、糖尿病などの疾患の薬剤開発などに役立てられることが期待されています。

 NOは血管を拡張させる働きがあり、心臓発作などの循環器疾患、EDと言った多くの疾患に関係しています。細胞内でのNOの発生量は硝酸や亜硝酸といった物質の濃度を測定することで知ることができますが、これまで動物細胞内でこれらを測定し、視覚化することはできませんでした。

 グループは大豆の根に生息する根粒菌が硝酸を感知することに着目しました。この根粒菌が持つ硝酸センサーを応用することで細胞内の硝酸量の変化をリアルタイムで計測する方法が「スヌーピー」法です。漫画「ピーナッツ(豆)」に登場するビーグル犬のキャラクターにちなんでこう命名されました。硝酸が存在する箇所では蛍光が発生するため、細胞内の硝酸濃度をリアルタイムに目で見て確認することが可能になりました。これを利用すればNOが過剰に発生している箇所や、逆に不足している箇所を特定することが可能になります。

 動物の細胞内で硝酸濃度が測定できるようになったことで、今後循環器疾患など多くの疾患の薬剤開発に役立てられると期待されています。また硝酸は植物の生育にも必要な物質であり、この方法を発展させれば農作物生産において新しい生育管理のツールとして利用できるなど応用の幅が広く、その広がりが期待されています。

東北大学
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大学ジャーナルオンライン編集部

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