中央大学の山口真美教授、日本女子大学の金沢創教授、東京大学の本吉勇准教授の共同研究で、生後3カ月から4カ月の乳児が5カ月以降には見られなくなる特別な視覚世界を持っていることを明らかにしました。このため赤ちゃんは大人が無視してしまうような細かな変化に気が付くことができると言います。

 成人は物体を安定して認識できるように、見る角度や照明環境の違いによる見え方の細かな変化を無視する能力が備わっています。例えば、照明が光沢がある物体の表面に映り込む際、その角度が変化しても成人は容易には気づくことができません。これに対して乳児ではどうかということを調べるために、生後3カ月から8カ月の赤ちゃんを対象に実験を行いました。

 実験は乳児が持つ選好注視法という方法で行いました。乳児は顔など特定の図形パターンを好んで長く見ることが分かっています。これを利用して複数の写真への注視時間を比較することで、乳児が光沢の有無の変化に気が付くか、照明の映り込みの変化に気が付くかを検討しました。その結果、物体表面の光沢の変化は7から8カ月で認識可能になっていることが分かりました。一方で、照明環境の変化については5カ月以降では認識できないのに対して、3から4カ月の乳児は認識していることが明らかになりました。

 この結果は赤ちゃんが特殊な視覚世界でものを捉えていることを示しています。これは世界で初めての成果です。赤ちゃんは大人が思う以上に細かな変化に気が付き、より変化に富んだ不思議な世界を見ているのかもしれません。

中央大学
chuo_univ

多様な教育により養われた「行動する知性。」は世界と日本の「中央」へ

中央大学は、1885(明治18)年、「實地應用ノ素ヲ養フ」という建学の精神を掲げ、「英吉利法律学校」として創設されました。この伝統は、総合大学として幅広い学問分野を網羅する現在では、「行動する知性。- Knowledge into Action-」というユニバ[…]

東京大学
東京大学

明治10年設立。日本で最も長い歴史を持ち、日本の知の最先端を担う大学

東京大学は東京開成学校と東京医学校が1877(明治10)年に統合されて設立されました。設立以来、日本を代表する大学、東西文化融合の学術の拠点として、世界の中で独自の形で教育、研究を発展させてきました。その結果、多岐にわたる分野で多くの人材を輩出し、多くの研究成[…]

この記事が気に入ったらおねがいします。

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。
記事内容等に関する問合せ・ご意見はこちらからお願いします。