国立大学協会(会長・里見進東北大学長)は、文部科学省専門家会議が制度設計を進めている大学入試改革について「スケジュールありきの検討を避けるべきだ」とする提言を公表しました。大学入学希望者学力評価テスト(仮称)に対しては、現在の大学入試センター試験の検証、評価を踏まえ、検討するよう求めています。

 国立大学協会によると、今回の提言は全国立大学に対するアンケート調査を実施したうえでまとめました。大学入試については、高校や受験生に正確な情報を発信して適切な入試とするよう訴えたほか、大学改革は国立大学法人評価と整合性を図ったうえで議論すべきだとしています。

 さらに大学入学希望者学力評価テストと高等学校基礎学力テスト(仮称)について、具体的な課題が山積しているとして、拙速な議論に陥らないよう呼びかけました。大学個別の入学試験に対しては、すべての受験生を短期間で多面的に評価するのが難しいとし、新たな入試制度の確立を前提に各大学が改革を実施していくとしました。

 入学者選抜ルールの改訂では、一般入試、AO入試、推薦入試の区分を廃止する新ルールは、複数受験の機会確保や選抜方法の多様化を担保できる仕組みとするよう求めました。グローバル人材の育成では、英語による教育の場の拡充など国際的視点からカリキュラムを見直すことも論点に入れるべきだと訴えています。高校に対しては、主体的に活動するための基礎的知識、技能の習得を進めるよう要請しました。
大学入試改革は具体的な制度設計を進める専門家会議が2015年2月に発足し、9月に中間まとめを発表するなど2016年3月の最終報告を前に活発な意見交換を進めています。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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