金沢大学、子どものこころの発達研究センターの高橋哲也特任准教授、三邉義雄教授らの研究グループは、自閉症スペクトラム障害児における脳活動の特徴を捉えることに成功しました。研究グループが今回新たに開発した小児用脳磁計(MEG)と複雑性解析技術を用いたことで、世界で初めて自閉症スペクトラム障害児の脳神経ネットワークと症状の関連性を示すことができました。

 小児期自閉症スペクトラム障害では、対人関係・コミュニケーション発達障害が主な症状ですが、ほとんど自閉症スペクトラム障害児の脳機能はわかっていませんでした。特徴の一つに神経ネットワークの過活性が指摘されており、今回の研究では、3~9歳の自閉症スペクトラム障害児と健常児を対象に、DVDを鑑賞している最中の脳活動を計測しました。その結果、自閉症スペクトラム障害児では、脳のある部位の神経ネットワーク活動が過活動になっており、脳前方部では活動力の低下が認められました。脳前方部の活動の低下は、コミュニケーション能力の乏しさと関連していることが分かりました。

 今回用いた幼児用脳磁気計は、脳波をはかるときのように何も痛みなど伴わず5分程度の短時間で脳の機能を計測できることから、将来的には集団検診にも応用が可能となります。

金沢大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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