津波の到達位置と避難場所を分かりやすく提示するスマートフォン用のアプリケーションが、芝浦工業大学情報工学科の米村俊一教授によって開発されました。津波の規模は発生した地震によって大きく異なるため、とっさに判断するのが難しいですが、このアプリを使用すると必要な情報が地図上に示され、災害時に適切な対応が可能になります。

 芝浦工業大学によると、このアプリはモバイル端末に内蔵されているGPS装置で位置情報を取得し、地図上に自分の位置を表示。津波による浸水危険区域を赤く表示する一方、移動可能範囲を黒の実線で表し、その範囲内にある避難場所を安全度によって4段階に分けて示します。移動可能範囲は歩くスピードの遅いお年寄りや子供に合わせて設定することもできます。

 現在は東京都江東区周辺での想定データをもとに機能を確認しているプロトタイプの段階。米村教授は今後、気象庁の地震速報、津波情報、消防庁や自治体が持つ避難場所、建物の高さなどのデータとリアルタイムに連動させ、実用化を目指すことにしています。

 東日本大震災では、福島、宮城、岩手3県の死者のうち、92.4%が津波による溺死であることが内閣府のまとめで分かっています。津波はどこへ逃げるかのとっさの判断が生死を分けることから、米村教授はこのアプリ開発に着手しました。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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