宮城県沿岸部の住民が内陸部に比べ、抑うつ傾向が強いことが、東北大学東北メディカル・メガバンク機構の調査で明らかになりました。東日本大震災の津波被害で深刻な被害を受けたためとみられ、不眠や心的外傷後ストレス反応(PTSR)も沿岸部が高くなっています。引き続き、メンタルケアを進めていく必要性が高いようです。

 調査は、2013年5月から2015年3月にかけ、石巻市、気仙沼市など沿岸部13市町、白石市、角田市など内陸部8市町で進めました。各自治体の特定健康診査会場で採血、採尿をするとともに、生活習慣や心理面を尋ねる調査票に回答してもらい、集計、分析しました。分析対象者は平均年齢60.1歳の2万4,703人。

 それによると、抑うつ症状は内陸部住民より沿岸部住民の方が高くなっていましたが、2013年度から2014年度の1年間で差が縮小していたことが分かりました。ただ、不眠や心的外傷後ストレス反応も沿岸部の方が高くなっていたことから、沿岸部住民の心に依然として大きなダメージが残っていることも浮き彫りになりました。
さらに住民の多くが震災による心理的苦痛や居住環境の変化などから、定期的な通院、投薬を必要する慢性疾患の治療が中断していました。分析対象の14%は歯科受診が必要と感じながら、受診していませんでした。さらに睡眠薬の服用は震災による環境変化があった人、心理的な苦痛を抱えた人に多く、適切な支援が必要になりそうです。

東北大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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