植物生理を解明することを目的とした屋外樹木測定用コンパクトMRIを筑波大学数理物質系物理工学域 巨瀬勝美教授、寺田康彦准教授と大学院生の長田晃佳さんが開発した。このMRIを用いて筑波大学構内に植えられたケヤキを測定。世界で初めて、屋外樹木の樹液の流れを可視化することに成功した。

 これまで屋外の自然環境下で樹液流のイメージングを行った例はなく、可視化に成功したのは世界初。樹木は、光合成、呼吸、代謝などの生理機能があり、今まで様々な仕方で測定されてきた。しかし、より一層深く植物生理を明らかにするためには樹木を継続的に測定することが必要である。今回の研究では、一般的に医療用画像診断装置として使用されているMRIを屋外樹木測定のために開発し、非破壊でケヤキを測定した。樹液の流れを可視化して、植物生理を調査した。

 研究結果により、樹木は日中に蒸散を盛んに行うため夜と比べて昼間に樹液が多く流れることや、落葉前後は蒸散を行うための葉が減るので樹液の流れも減ることがわかった。

 これからは一年間分の体積流分布のデータ取得し、気象データとの関係性を調査していく予定だという。今後、この研究が進むことにより植物生理の新たな知見の獲得が期待される。

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

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大学ジャーナルオンライン編集部

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