高層気象観測に無人航空機のドローンが有効であることが、京都大学防災研究所と日本気象協会の実験で明らかになった。風が弱く晴れた日には、上空1,000メートルまでの気象データを得られており、日本気象協会はこれまで実施できなかったさまざまな気象観測やサンプリングができるとみている。

 日本気象協会によると、実験では6枚のローターを持つマルチコプターで、搭載したジャイロセンサー、GPS信号で自律飛行が可能なタイプのドローンを使用。上空1,000メートルまでの高層を飛行させ、気象観測データを集めた。その結果、最大風速15メートルまで観測が可能で、高層の気象データを得ることができた。しかし、ドローンのローター回転により、受信障害の発生する可能性も見つかった。さらに、従来から進めているバルーンによる観測データと比べたところ、ドローンを使用した場合の誤差は小さく、気温、風速など得られたデータはおおむね一致していた。ドローンに小型の超音波風向風速計を搭載した場合の姿勢安定性にも問題はなかった。

 日本気象協会は観測機器を追加することで、これまで実施が難しかったさまざまな観測が可能になるとみており、具体的な例として火山ガスや火山灰、大気汚染物質の観測などを挙げている。

 これまで高層の気象観測は、バルーンで進められてきたが、落下リスクがあることや環境への負荷が大きいことなどが問題になっていた。

京都大学
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大学ジャーナルオンライン編集部

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