金沢工業大学(石川県野々市市)情報フロンティア学部心理情報学科では、3年次前学期の授業「人間工学」(神宮英夫教授 受講生58名)において、エアーツールを手掛ける株式会社信濃製作所 (東京都板橋区)と連携し、同社製品を「人間工学」の視点で研究し製品のリニューアル化を進めると発表した。

 同大学の「人間工学」の授業では、人とものとの関係を人の視点から捉えて、より親和性の高いものを作るための考え方を学ぶことができる。対象となる分野は、日常の生活用品から大規模システムの制御室の設計などの問題、ヒューマンエラー、ユーザビリティー、労働者の疲労など、多岐に渡る。
今回の産学連携では、同授業を受講する学生の中から大泉千日木さん・藤井尚行さん・前田大地さんの3名が希望して授業外でプロジェクトを組み、同社の自動車のボディ向け研磨工具「ダブルアクションサンダー」について研究する。3名は授業で学んだ手法を使って実際の製品について研究し、ユーザビリティー向上の提案を行い、リニューアルした製品を検証していくという。

 このプロジェクトでは、学生が実際のものづくり現場での調査を体験し、製品向上のためにはどうしたらよいかなど、研究の過程を授業で随時発表することで、“人間工学をどのように応用していくのか” 理解を深めることを目的としている。また、同製作所にとっては、自社製品を「人間工学」の視点でリニューアルできるというメリットがある。
今後のスケジュールは、2016年5月25日に同製作所の本社にて実習実験、来月6月には、機械を借りて同大学にて実習実験と調査を実施する。7月には、授業において取り組みと成果についての最終発表が行われ、その後虎ノ門キャンパスにて報告会が行われる。また、リニューアルした製品の検証は後学期の「消費者心理学」の授業で行われる予定だ。

 同大学では、イノベーション創出にむけて“世代・分野・文化を越えた融合による共創教育”を行うため、企業や地域と連携した教育研究を進めており、東京にも産学連携の窓口「産学連携局産学連携東京分室」を虎ノ門キャンパス(東京都港区)に設けている。今回の連携も、同大学の社会人対象の大学院「KIT虎ノ門大学院」を2009年に修了した皆藤剛氏(巣鴨信用金庫ビジネスサポート部 すがも事業創造センター課長)からの紹介で実現した。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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