再生医療に用いられるiPS細胞を備蓄する「iPS細胞ストック事業」拡充をはかるべく、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)では、東京都千代田区にある東京海上グループの提携医療機関「医療法人財団医親会海上ビル診療所」と連携することを発表した。CiRAでは「海上ビル診療所との連携により、プロジェクト構築を加速させていきたい」とコメントしている。

 CiRAでは、必要なiPS細胞をすみやかに研究機関などに分配し再生医療に広く使用することを目的に、移植時に拒絶反応が起きにくいタイプの血液から医療用iPS細胞をあらかじめ作製し、品質のよいものを備蓄する「再生医療用iPS細胞ストックプロジェクト」を進めている。2017年度末までに日本人の3~5割をカバーするiPS細胞ストックを構築する計画で、ストックの提供は2015年8月から開始している。

 ストックの流れとしては、骨髄バンクのドナー登録者などでHLAホモ接合体であることが判明した人に協力を依頼し、同意を得たうえで採血、そこからiPS細胞を作製するというもの。しかし、これまで採血が可能だったのは京都大学医学部附属病院のみであったため、協力者がいても足を運びにくいという課題があった。

 そこで同プロジェクトの推進において、iPS細胞研究基金への寄付などの面で支援している東京海上日動火災保険株式会社が、グループ提携医療機関である同診療所の使用を提案。海上ビル診療所は東京駅にも近く週末の採血が可能であるため、細胞採取を行う体制を充実させることができるものと判断し今回の提携に至ったという。これにより関東地方に住む協力者がより利用しやすくなることが期待される。

京都大学
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大学ジャーナルオンライン編集部

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