山口大学では、2016年8月17日~20日に3泊4日の日程で、農学部・共同獣医学部本館を主会場に、2016年度サイエンス・リーダーズ・キャンプ「ミクロな細胞からマクロな生態系に至る可視化技術と解析手法」を開催。全国各地から推薦、応募のあった高等学校教諭および中学校教諭20名が参加した。

 サイエンス・リーダーズ・キャンプは、文部科学省の理数教育充実政策のひとつである「次世代人材育成事業」の一環で、2011年度にはじまり、2014年度からは3カ年の複数年度計画で実施されている。今回農学部が提案したプログラムも、2013年度、2014年度に続き、3カ年計画の最終年度として実施されたもの。

 プログラムの目的は、スケールの異なる視点で「自然」を可視化する技術および解析する手法を体験し、食料生産科学・生命科学・環境科学を網羅する農学に関連付け、応用を意識し取り組むこと。

 参加者は4グループに分かれ、講義だけではなく実験実習を通して最新の技術、生物像を体験。さらに、2014年度の受講者である鳥取県立鳥取西高等学校の佐々木努教諭が講師となり、サイエンス・リーダーズ・キャンプ受講を機に考案した「可視化」をキーワードとした「iPadを用いた比色定量実験」の授業実践例を紹介した。

 今後山口大学農学部では、キャンプ参加者に授業などに活用してもらうため、農学部が保有している様々な画像・動画コンテンツを提供する予定。さらに、中学校・高等学校で得た基礎知識が、どのように応用研究に役立つかなどの情報を提供するなど、理科教諭への支援と交流を発展させていくという。

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「地域から世界へ」充実したデータサイエンス教育、英語教育の強化でグローバル人材の育成

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