団塊の世代が18歳であった1966年に18歳人口は、249万人(高校卒業者数156万人、大学入学者数29万人、大学進学率11.8%)とピークを迎えた後減少し、1976年には154万人(高校卒業者数133万人、大学入学者数42万人、大学進学率27.3%)となり、この間18歳人口は38%も大幅に減少したが、大学進学率が高まることで大学への入学者数は13万人増加した。その後、団塊ジュニアが18歳を迎える1992年には205万人(高校卒業者数181万人、大学入学者数54万人、大学進学率26.4%)と18歳人口は33%増加し大学入学者数も12万人増加。筆者が、株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)に入社した1980年代の大学は、1992年まで続く18歳人口の増加による大学志願数の急増で活況を呈していた。入試の季節では、志願者が激増する大学では教職員に大入り袋(臨時ボーナス)が配られるほどであった。大学に入りきれない層の高校生や専門技能を身に付けたい高校生は専門学校へ進学し、国内の専門学校が大きく成長。文科省(現文部科学省)も大学の定員を臨時に増加することで受験戦争と揶揄された時代を一時的に乗り切る策を講じた。増え続ける大学進学者数を受け入れるために、都心部にある大学が郊外にもキャンパスを設置するなど、大学は拡大を続けていったのである。

1991年には、大学審議会による「大学教育の改善についての答申」で大学設置基準が大綱化され、大学の設置や学部の増設の難易度が下がった。国公私立大学数は、1990 年に507校であったものが、2000年649校、2010年778校、2014年には781校と拡大を続けたのである。大学進学18歳人口の推移予測は、出生者数から推計できるため18年後までの予測が可能だ。したがって、1992年以降18歳人口は大幅に減少し続ける事をどの大学も分かっていた。各大学は、定員数を拡大することで財力を高めるとともに、来る大学淘汰の時代を乗り切るために、偏差値における高いポジションを狙い熾烈な競争を行っていた。

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寺裏 誠司

寺裏 誠司

・株式会社学び 代表取締役社長

・一般社団法人アクティブ・ラーニング協会 理事

・リクルート進学総研 客員研究員

これまで、コンサルティング支援した大学・短大・専門学校は250校以上、支援高校2,500校の実績。講演・セミナー・研修・大学非常勤講師など200件、対象3万人以上の実績を有する。

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