現在の高校生が、社会の中核として活躍する21世紀中葉は、AIの発達等によって社会や雇用のあり方が大きく変わると予想されています。
工学専門の大学として開設以来、52年、工学のあるべき姿を追求してきた中部大学。2018年には、国家戦略総合特区『アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区』※1の地の利を活かし、宇宙航空理工学科の開設を構想しています。山下興亜学長と学長特別顧問の後藤俊夫先生に、構想に至る経緯とその背景、新学科の人材育成や教育システムの目指すところなどについて語っていただきました。

※1:「総合特区(国際戦略総合特区)」は国の「新成長戦略」(平成22年6月閣議決定)に盛り込まれた国家戦略プロジェクトの1つ。平成23年、愛知県、岐阜県、名古屋市など12の地方公共団体が「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」として共同申請し、国際戦略総合特別区域として第一次指定された産・学・官を挙げた「航空宇宙産業フォーラム」をはじめとするこれまでの地域の取組を基盤に、アジア等新興国の追随を許さず欧米先進地域と肩を並べるような航空宇宙関連産業の一大集積地の形成を図る。

 

21世紀に求められる工学と中部大学

本学はこれまで、「不言実行、あてになる人間」の建学の理念の下、時代と地域の要請に応える工学のあるべき姿を追求してきましたが、世紀に入り、その中葉における工学のあり方について考える中で、私は本学の課題として以下の三つを掲げました。

一つは総合化を通じて工学の活性化を図ること。21世紀に入り、学問研究には、専門を深めるというタテ糸に加え、複雑化する社会の諸課題解決のためにそれらをつなぐ、いわばヨコ糸の展開が求められるようになりました。工学においても例外ではなく、従来技術の継承、改善に加えて、縦割りの専門領域や要素技術の融合ないしは総合、いわば課題対応型の工学教育の推進が求められます。

二つ目は、融合工学、統合工学を実践できる《専門職業人》の育成です。本学のポジショニングから考えれば、生産管理のできる《仕事人》と言っていいかもしれません。

そして三つ目が地域への貢献を加速させること。本学の入学者の90%近くは東海三県と静岡県からで、卒業生の80%も同様の地域に就職します。そのため本学では、地方創生と言われる以前から、学生、教員による地域貢献に力をいれてきましたが※2、地方の高齢化、若者の流出がますます進む中、それを一層加速させなければならないと考えています。

※2:文部科学省による地(知)の拠点(COC)整備事業では、全国的にも珍しい工学系を中心とする長期に亘る「報酬型インターンシップ」などを確立している。

 

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中部大学
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大学ジャーナルオンライン編集部

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