学生たちにとって魅力ある環境の留学地を選定

海外留学において最も重要なのは、どこへ留学するか(留学地・滞在地)ということです。たとえば、都市計画や建築を学びたいという学生の留学先が、周囲に砂漠や山しかないような場所だったとしたら……わざわざ留学する意義も成果も半減してしまいます。当然ながら学生たちも、「自分が行ってみたい、住んでみたい」と思う街でなければ最初の一歩は踏み出しません。

ただ、これまでの大学の留学プログラムの多くは、教員主導の視点で組まれており、留学先も教員にコネクションのある大学(知人の教授がいる大学や、共同研究を行っている大学など)が選ばれることがほとんどでした。そのため、留学先の環境が学生の専攻や希望とマッチしないケースも少なからず見受けられました。

こうしたアンマッチを回避し、学生に「まず海を渡らせる」意欲と意義を与えるために、ハイブリッド留学では学生目線のプログラム開発を第一に考え、各学部の特色を生かせる留学地を選定しています。

留学地の選定に当たっては、実際に現地を訪れて街中をくまなく視察。学生が学ぶ環境やロケーションについてはもちろん、生活するために必要な施設、注目スポット、主要な交通手段、治安状態にいたるまで詳細にチェックし、学生へ提供するマニュアル情報としてピックアップ。提携大学やホストファミリーの選定・交渉を含め、私たちグローバル戦略部のスタッフが中心となって準備を進め、以下の留学展開地と対象学部を採択(2017年度)しています。

【イギリス・ハイブリッド留学/英国カンタベリー市】

  • 建築学部 3年次後期(4ヵ月間)

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英国カンタベリー市は「カンタベリー大聖堂」をはじめとする世界遺産や、12~19世紀の建築物が市内に点在しています。「2000年の歴史を持つ世界遺産の街」は、街そのものが教材であり、建築家・デザイナーとしてのグローバルな感性を磨く絶好の環境です。この街に身を置き、その空気に日々触れながら生活する4ヵ月間は、学生たちにとって貴重な経験・財産となるに違いありません。
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【アメリカ・ハイブリッド留学/米国シアトル市ほか】

  • 工学部 1年次第2クォーター(10週間)
  • 先進工学部・情報学部 2年次第2クォーター(10週間)

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米国シアトル市は「航空・製造・IT・物流・製薬の街」として知られ、工学・情報系学部の学生なら一度は訪れたいと憧れる刺激的な都市です。市内には任天堂US、ボーイング、マイクロソフト、アマゾンなどの本社が置かれ、カリキュラムで組まれている各本社や工場を見学する現場体験型のフィールドワークは、エンジニア・サイエンティストとして世界最先端に触れる貴重なチャンスとなっています。
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kogakuin_06もちろん、日々の生活におけるケアや安全確認も欠かせません。万一、現地で緊急事態や事故が発生した際には、グローバル戦略部と現地のサポートメンバーが迅速に対応。大学が実施するオフィシャルなプログラムとして、渡航から帰国まですべて責任を持ってバックアップできる点が、学生や保護者からも「安心できる」と評価されています。

学生を受け入れるホストファミリーについても、本学と現地提携校で独自の基準を設け、その基準を満たしつつ、留学生の受け入れに積極的な信頼できるファミリーを選定しています。

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工学院大学

伝承を継承しつつ、さらなる進化を続ける大学

2011年の日本初の「建築学部」開設を皮切りに、2015年「先進工学部」創設、2016年「情報学部が従来の2学科体制から4学科体制に、そして、2017年4月には伝統の工学部に「電気電子工学科※」誕生と、常に時代に即した改革を続けています。さらに、八王子キャンパ[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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