成蹊大学では、学生が新しいことや変化することを恐れず、未知のものに主体的にチャレンジすることで大きな成長につなげていけるよう、アクティブ・ラーニング型の実践教育を積極的に推進しています。教室内やキャンパス内だけにとどまらず、学生たちは教室の外にも無数にある学びの場を活用し、「外の世界」に触れることによって多様な価値観と触れ合い、他者と協働できる真の協調性を養いながら、何が起きてもおかしくないリスクに満ちた社会に船出していくための本物の力を鍛えています。

 

企業を学びの場として、実践的な課題解決力を鍛える

2013年春から始まった「丸の内ビジネス研修(MBT)」では、全学部の3年次生および大学院1年次生を対象にした人材育成プログラムが提供されています。「自ら課題を発見し、解決できる人材の育成」を目標に掲げるこのプログラムでは、アクティブ・ラーニングによる実践体験を通じて、社会の中で通用する能力を持つ人材の輩出を目指しています。

MBTに参加した学生たちは、準備研修やビジネスマナー講座を受講し、協賛の各企業から提示された課題について、プレゼンテーションや討論に取り組みます。また企業での課題解決型のインターンシップ実習も組み込まれています。これらのプログラムを通じて、学生たちは実践体験を着実に吸収していきます。

実在するアイドルグループのプロデュース企画に挑戦

経済学部経済経営学科の石井裕明准教授のゼミでは、2016年度前期、日本コロムビア株式会社との共同プロジェクトとして、実在するアイドルグループのプロデュース企画に取り組みました。

このプロジェクトでは、実際にメジャーデビューする前のアイドルグループを題材に、その知名度を上げてファン層を獲得し、ビジネスモデルを確立するまでの企画の策定を目指しました。プロジェクトの中では、日本コロムビアからのオリエンテーションをはじめ、アイドルグループのメンバーとの面会や練習風景の見学、楽曲の試聴なども行われました。学生たちは夜を徹して企画案を仕上げ、担当プロデューサーに向けてユニークなプレゼンテーションを実施。さまざまな反省点も含めて、貴重な経験となったそうです。

欅祭の大人気企画、和歌を用いた「歌占」のアイデア

また、文学部日本文学科の平野多恵教授のゼミでは、学生たちが日本の古典文学をより能動的に学ぶためのアイデアとして、大学祭の欅祭で、和歌を用いた占い「歌占(うたうら)」を2014年度から毎回実施しています。

歌占とは、神様からの託宣とも考えられていた和歌を通じて、吉凶を占うもの。平野ゼミでは、安倍晴明が作ったとされる本「晴明歌占」を読解して訳し、現代風に解釈するという作業から始めました。

欅祭で行った歌占では、「晴明歌占」に収録されている64首の和歌の中から来場者が選んだ1首をもとに、ゼミの学生たちがそれぞれの来場者の質問に合わせた解釈を丁寧に伝えました。学生一人ひとりが和歌をしっかりと理解していなければ、対象となる人に合わせた解釈を適切に伝えることはできません。この歌占は非常に好評を博し、欅祭の出展団体の中から「学長賞」にも選ばれました。

単なる受け身の学習ではなく、学生たち自身が能動的に、自分ごととして知識と実践を学んでいく。成蹊大学におけるアクティブ・ラーニングを活かした人材育成は、今後も活発に続けられていくことでしょう。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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