「東西文化の融合」という建学の精神を礎に1923年に創立された、大東文化大学。2023年に迎える創立百周年の節目に向けて、同大学は、教育研究および経営の将来基本計画「DAITO VISION 2023」を策定しました。近年、世界規模でますます加速するグローバリゼーションの現状と課題に対応するため、「アジアから世界へ ― 多文化共生を目指す新しい価値の不断の創造」を、創立百周年に向けた新たな理念として打ち出したのです。この「DAITO VISION 2023」では、地域社会とさまざまな形で協力しながら、多様な文化的背景を持つ人々が互いに理解を深めながら新たな価値を創造することのできる開かれた「場」となることが目標に掲げられています。

国際社会に貢献できるグローバル人材の育成のために策定されたこれらのヴィジョンと数多くの施策の中で、とりわけ重要な役割を果たすと考えられているのが、アクティブラーニングです。教員が一方向から知識を与える授業だけでなく、学生たちが自ら考え、主体的に学ぶことのできる学生参加型・対話型の双方向授業の導入が進められています。

 

自ら考え、行動できる学生リーダーを養成するプログラム

2016年から始まった全学プロジェクト「大東文化を元気にする学生リーダー養成プログラム」は、通常の授業だけでなく、学内のさまざまな活動を学びの機会に変えていくための取り組みです。各学部・各部局から推薦を受けた1、2年生の学生たちは、ラーニングバリュー社の研修プログラム「自己の探求」を受講します。学生たちは6、7人ずつのグループに分かれ、ファシリテーターのアドバイスを受けながら、グループワークを中心としたプログラムを実践。知識の習得が中心の「答えのある」課題を解決する能力ではなく、実社会でしばしば直面する「答えのない」課題に取り組むため、学生たちはそれぞれの役割を踏まえた上で、異なる価値観を持つ人々と協力していく際に必要なことを学んでいきます。

このプロジェクトの狙いは、各学部で学生リーダーとして活躍することが期待されている学生たちに、アクティブラーニングによる主体的な学びの機会を与えることで、その体験を正課授業や課外活動の場で活かしてもらいたいというものです。リーダーとして核となる学生を育成し、周囲の学生にも波及効果を与え、学内全体の活動を活性化していくことを目指しています。

宮城県東松島市とのPBL型現地研修による連携事業

大東文化大学では、地域社会と協力する形でのPBL型(Problem-Based Learning 問題発見・解決型学習)の授業への取り組みも積極的に行っています。同大学は東日本大震災で被害を受けた宮城県東松島市と地域連携協定を締結し、連携事業としてPBLによる復興支援「東松島の未来創造」をスタート。学生たちによる「東松島フレンドシップPBL」現地研修を実施しています。2016年に行われた現地研修では、東松島市から提示された「『東松島食べる通信』の購読者数の拡大戦略」「交流人口の拡大方策」「新しいコミュニティの形成と課題」などの課題に学生たちが取り組み、現地調査や現地の人々からのヒアリングなどを実施。「食育の活用による『東松島食べる通信』の購読者数の増大」「サイクリングのモデルコースの構築による観光産業の復活」など、複数の解決策を東松島市長に提案しました。

このような社会貢献につながるさまざまな活動への参画を、大東文化大学では積極的に奨励していて、インターンシップの科目設定やボランティア活動への参加に対する単位の付与なども進めています。自ら考え、行動し、社会とつながり、支えていく。そうした学生たちが、大東文化大学から今後さらに数多く巣立っていきそうです。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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