旺文社教育情報センターが国公立大学から発表された2017年度の入学者選抜要綱をまとめたところ、AO入試が大幅に増加し、後期募集の削減が目立つことが明らかになった。中央教育審議会の大学入試改革提言や入学者選抜方式の転換を求める文部科学省の通知を踏まえた結果とみられる。

 旺文社教育情報センターによると、2017年度の全国の大学受験生は2016年度より約7,000人多い67万2,000人と推計されている。国公立大学は設置許認可申請中のところも含め、国立82大学、397学部、公立86大学、182学部の合計168大学、579学部が入試を実施する予定。

 各大学の2017年度募集人員を見ると、国立大学は2016年度に比べて前期262人(0.4%)、後期643人(4.1%)、公立大学は前期229人(1.5%)、後期39人(1.1%)のそれぞれ減少となっており、国立大学で後期募集人員の減少ぶりが目立った。公立大学の中期は20人(1.0%)増えている。

 推薦入試は国立76大学、278学部、公立84大学、172学部で実施される予定。AO入試は国立53大学、177学部が予定している。2016年度に比べ、推薦入試は1大学、2学部、AO入試は79大学、213学部の増加。特にAO入試の増加が著しい。
大学として新たにAO入試を始めるのは滋賀大学、香川大学、熊本大学、山口東京理科大学の国公立4大学。

 募集人員を見ると、推薦入学は2016年度に比べ、135人(0.7%)増の1万9,261人、AO入試は741人(21.0%)増の4,270人。国立大学AO入試の募集人員が22.9%の大幅増となったことが影響した。

参考:【旺文社教育情報センター】「AO入試」募集人員、前年比“21.0%”の大幅増。「後期」“3.5%”減少(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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