日本学術振興会は、日本学術振興会賞審査会(委員長:野依良治 科学技術振興機構研究開発戦略センター長)の選考に基づき、日本の学術研究の将来のリーダーと期待される「第13回(2016年度)日本学術振興会賞受賞者」25名を決定した。
日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰し、その研究意欲を高め研究の発展を支援し、日本の学術研究の水準を世界のトップレベルに発展させるという趣旨のもと、2004年度に創設された。
対象分野は、人文学、社会科学及び自然科学の全分野。受賞条件は、国内外の学術誌等に公表された論文、著書、その他の研究業績により学術上特に優れた成果を上げたと認められる者で、45歳未満、博士の学位を取得、外国人の場合は日本で5年以上研究者として大学等研究機関に所属し、今後も継続して日本で研究活動を予定していることが挙げられる。
選考では、候補者380名の中から、各分野を代表する日本のトップレベルの学術研究者により構成される審査会で厳正な審査が行われ、受賞者を決定。2016年度は、「日本の労働市場における不平等に関する計量経済学的研究」の川口大司教授(東京大学大学院経済学研究科)、「半導体光触媒を中核とした人工光合成系の開発」の前田和彦准教授(東京工業大学理学院)など25名が受賞した。
2017年2月8日に日本学士院で授賞式が行われ、受賞者には、賞状、賞牌及び副賞として研究奨励金110万円が授与される。また、日本学士院の協力を得て、日本学術振興会賞受賞者のうち6名以内に日本学士院学術奨励賞が併せて授与される。