近畿大学は格付投資情報センターから17回目の格付を受け、21段階中3番目に高い「AA(格付の方向性:安定的)の評価を受けた。2016年にAA評価を受けて以来、6年連続で、格付投資情報センターから格付評価を受けている学校法人では最上位の評価となった。
近畿大学によると、高評価の主な理由は大学のブランド力向上や極めて強い学生募集力を背景に、一般入試の志願者が8年連続で日本一になったほか、総合大学として幅広い研究領域を持つ強みを生かし、民間企業からの受託研究実施件数が4年連続で日本一を獲得したことなど。
このほか、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、オンデマンド授業をはじめとする教育の新しい取り組みを進めていることも高く評価された。
大学の格付評価は米国で以前から活発に行われてきたが、日本では2003年の法政大学が初めて。私立大学はこれまで収入減を学生納付金に依存してきたが、18歳人口の減少で大学を取り巻く環境が厳しさを増す中、資金調達の多様化と低コスト化が求められている。
銀行など金融機関からの長期借り入れに比べ、学校債発行による資金調達は金利支払いの低コスト化が期待でき、高評価を受ければ大学の財務内容が良いことを広く知らせることが可能になる。このため、格付評価を受ける国内の大学が増えている。
参考:【近畿大学】株式会社格付投資情報センター(R&I)社の格付で6年連続AAを獲得 極めて強い学生募集力や産学連携の取り組み等が評価を受ける