文部科学省の国立大学法人評価委員会は、全国の国立大学などの第2期中期目標期間(2010~2015年度)の業務の実績に関する評価を行い、結果を公表した。

 「国立大学法人等の中期目標期間評価」とは、国立大学法人評価委員会が、国立大学86法人、大学共同利用機関4法人を対象に、毎年度の業務実績評価とは別に、中期目標期間全体の業務運営の実績について調査・分析し、各大学等の中期目標の達成状況を評価するもの。第2期中期目標期間は2010~2015年度の6年間を対象としている。
評価方法は、各大学等の中期目標の達成状況を「中期目標の達成度が非常に優れている」から「中期目標の達成のためには重大な改善事項がある」までの5段階で評定する。

 「研究に関する目標」の評定において、「中期目標の達成度が非常に優れている」と評価されたのは、東京外国語大学、東京工業大学、大阪大学、九州大学、奈良先端科学技術大学院大学の5校。
その中の1校、「言語文化基礎資料等の情報資源化」に取り組む東京外国語大学では、2011年度のアジア・アフリカ言語文化研究所主催の国際シンポジウムや、2015年度の総合国際学研究院主催の国際シンポジウム等、計1,130件の研究集会を開催したことなどが評価のポイントとなった。

 また、「社会貢献・国際化等に関する目標」の評価において、「中期目標の達成度が非常に優れている」と評価されたのは、「早期教育プロジェクト」に取り組む東京藝術大学。
東京藝術大学では、毎年度、企業との共同主催事業「藝大アーツイン丸の内」を開催したほか、音楽分野では日本全国の小中学生を対象に地元でのレッスンを実施したり、2013年度には選抜した学生らをジュネーヴ音楽大学(スイス)に派遣し現地で演奏を行うなど、企業、自治体、海外の関係機関等との連携により、213件の受託事業、10件の早期教育プロジェクトを行ったことなどが評価ポイントとなった。

 この他、国立大学法人・大学共同利用機関法人の第2期中期目標期間の業務の実績に関する評価結果の詳細は、文部科学省のHPに掲載されている。

参考:【文部科学省】国立大学法人・大学共同利用機関法人の第2期中期目標期間の業務の実績に関する評価結果

大学ジャーナルオンライン編集部

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