学習塾や英会話学校を展開する京進は2023年2月、オーストラリアの大学進学準備校(ファウンデーションコース)「UNSW Foundation Studies Program Kyoto Campus」を京都市内に開設する。日本にいながらオーストラリアでトップ8大学に入るシドニーのニューサウスウェールズ大学の進学準備コースで学べる。
ニューサウスウェールズ大学(UNSW)はオーストラリアトップ8大学Group of Eightの一つとされる公立総合大学で、シドニーにキャンパスを持つ。オーストラリア国内においてもシドニー大学やメルボルン大学 と並び常にトップに位置づけられている名門大学で、2023年QS世界大学ランキングでは45位。
「UNSW Foundation Studies Program Kyoto Campus」の開設式は2022年10月24日、キャンパスが入る京都市下京区のからすま京都ホテルで開かれた。門川大作京都市長や駐日オーストラリア大使館、ニューサウスウェールズ大学の留学生受け入れを管轄する教育機関UNSWグローバルなどからのゲストが出席、テープカットで船出を祝った。
開校は2023年2月で、UNSWグローバルと提携して年間に2期の進学準備コースを開講する。受講生の定員は各期20人。9カ月間にわたって大学進学のための基礎課程を学び、修了後に大学進学する。受講生の多くはニューサウスウェールズ大学を目指すと考えられているが、オーストラリアの他大学や英国、ニュージーランドの大学への進学も支援する。京進は京都市以外へのキャンパス設置を検討している。開校までの間、京進は来校型のオープンキャンパスや見学会を開催する。
ファウンデーションコースは主に、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの大学に必要な大学準備の基礎課程(日本における大学1年教養課程に相当)を学ぶ進学準備校。通常、日本からオーストラリアの大学に留学をする場合、必要な英語レベルを満たしていること、高校2年次以上を修了していることなど諸条件をクリアしたうえで現地のファウンデーションコースに入学する。
一般的には、日本からオーストラリアの大学に進学を希望する際、3月に高校を卒業した後、現地留学まで半年前後の空白期間が生じるが、このファウンデーションコースは2月スタートの9か月間のため、翌年2月には大学進学が可能となり、高校卒業から留学までの空白期間が無くなり、ファウンデーションコース修了後は期間をあけずにバチェラーコース(学士課程)に移行することができる。また留学生にとって最も学習面での負担が大きい海外留学の1年目(オーストラリアにおけるファウンデーションコースに相当)を国内で修了することにより、2年目以降の専門課程への進学のハードルが下がるだけでなく1年目にかかる現地滞在費も圧縮することが可能となる。