立命館大学は、2023年春学期より、生命科学部・薬学部で展開する「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」の英語授業の一部においてOpenAI社の人工知能チャットボット「ChatGPT」と機械翻訳を組み合わせた英語学習ツール「Transable」を試験導入する。
今回試験導入するサービス「Transable」は、機械翻訳とAIチャット(ChatGPT)サービスを組み合わせた英語学習ツール。利用者が発信したい日本語文章をAIチャットボットが適切な英語文章で提案するほか、その文章が適切と判断する理由を解説する。
試験導入期間は2023年4月6日から2023年9月30日まで。「プロジェクト発信型英語プログラム」を受講する学生 (生命科学部、薬学部)約150名が利用する。「発信型」を旨に実社会で使える英語教育を志向する教育プログラムPEPにおいて、AI技術の積極活用によって英語を深く理解できる指導環境を用意し、英語によるアウトプット精度の向上、社会で使える英語スキルを、学生自身が能動的に体得することを目指す。
サービス自体は、立命館大学グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)第4期拠点形成型R-GIRO研究プログラム「記号創発システム科学創成:実世界人工知能と次世代共生社会の学術融合研究拠点」のリサーチアシスタントである杉山滉平氏(立命館大学大学院理工学研究科博士課程)がスタディメーター株式会社の支援を受けて開発した。この取り組みは研究活動の一環としても位置づけられており、AI技術の教育活用においては同プログラムのプロジェクトリーダーであるAI研究者谷口忠大教授(情報理工学部)がアドバイザーを務め、教育活用の研究に関してはプロジェクト内でマルチモーダル言語教育グループが担う。
立命館大学は、この取り組みにより、機械翻訳をベースに解説をAIチャットボットに担わせる環境を大学の英語授業に提供することで、AI技術の活用による教育効果の向上を図る。また、学習成果や学生の心理面などにどのような変化が生じるかを検証し、新しい時代の大学英語教育のありかたを探究する。
参考:【立命館大学】大学の英語授業に機械翻訳とChatGPTを組み合わせたサービスを試験導入 生命科学部・薬学部の学生を対象に英語によるアウトプット精度の向上を目指す