リクルート進学総研が文部科学省の学校基本調査を基に、2030年の18歳人口を推計したところ、2018年比で全国13.2万人の大幅減少となることが明らかになった。2020~24の4年間で10.5万人が一気に減少する見込みで、大学経営に深刻な影響が避けられそうもない。
リクルート進学総研によると、2018年の18歳人口は全国で118万人だが、今後はほとんど毎年のように右肩下がりの減少が続く見通し。2030年には2018年より13.2万人少ない104.8万人まで減ると推計された。特に2020年から4年間に急激な減少が続くと予想されている。
2018年の18歳人口を100として2030年の地区別人口を見ると、出生率が高い九州・沖縄地区は94.6、首都圏がある南関東地区は94.4にとどまっているが、東北地区78.2、甲信越地区81.0、北関東地区83.3、北陸地区84.0、四国地区85.0、北海道地区85.5、近畿地区85.9、東海地区89.5、中国地区90.0と、その他は深刻な減少が見られることが分かった。
都道府県別に見ると、20%以上の減少が見込まれるのは、青森、岩手、秋田、山形、福島、山梨、富山、奈良、和歌山、高知の10県。15~20%の減少は茨城、群馬、新潟、長野、岐阜、山口、徳島、長崎の8県に及ぶ。5%未満の減少にとどまるのは、東京都と福岡、鹿児島、沖縄の3県しかない。
この影響をもろに受けるのが大学や予備校など教育産業で、大学の場合は受験者の減少や定員割れの加速が経営に深刻な影響を与えることが考えられる。