東洋大学は、第37回「現代学生百人一首」を開催し、入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表した。
東洋大学「現代学生百人一首」は、東洋大学が1987年に創立100周年を迎えた際に「百」にちなんだ記念行事のひとつとして始めた事業。今回までの累計応募作品数は178万1,096首を数え、全国で最も累計応募数の多い短歌コンクールとなっている(2024年1月12日 東洋大学調べ)。
37回目のテーマは、「現代学生のものの見方・生活感覚」を詠みこんだ短歌。全国から63,606首の作品が寄せられ、東洋大学「現代学生百人一首」選考委員会にて選考し、入選作品100首、小学生の部入選作品10首を決定した。
●入選作品(一部)
「天才もAIももう足りていてそれでも私は美術を学ぶ」東北生活文化大学・甲斐菜月さん
「甲子園やっと掴んだこの切符心が枯れたコロナウイルス」東海大学付属甲府高等学校・則定優作さん
「40過ぎ推し活始めた母の恋そっと見守る父推しワタシ」春日部市立春日部南中学校・新川結子さん
「アバターに嘘の自分を映し出すなんでも出来て少しさみしい 」広島学院中学校・木下嘉人さん
「コロナ禍で校歌歌えず早三年覚えられずに迎える卒業」静岡県立小笠高等学校・志賀エリックさん
東洋大学によると、2023年はコロナ感染症が5類に移行したことで、生活様式がもとに戻ってきた開放感・喜びと戸惑い・不安が多く詠まれた。世相では、2022年同様「推し」への思いや活動を詠む歌が多く、「推し」という単語も多用された。また、新語・流行語にノミネートされた「AI」や「ChatGPT」などのワードも使われ、あっという間に身近になっている様子がうかがえた。入選作品は東洋大学の公式サイトで公開している。
参考:【東洋大学】若者の感性で振り返る2023年<文部科学省後援>第37回 東洋大学「現代学生百人一首」入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表(PDF)