日本学術振興会は、第9回(2018年度)日本学術振興会「育志賞」の受賞者18名を決定した。
「育志賞」は、将来、日本の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士後期課程学生を表彰し、その勉学及び研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的に2010年度に創設。 2009年の天皇陛下御即位20年の際、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、陛下から御下賜金を賜ったことがきっかけで始まった取り組み。
第9回目の「育志賞」では、日本の大学及び学術団体2,460件に対し候補者の推薦を依頼し、そこで推薦された155名の候補者の中から、受賞者を選考した。受賞者には、「受精卵の非対称分裂による植物の上下軸形成機構の解明」を研究テーマとする名古屋大学・木全祐資さん(25歳)、「先史時代から国家成立期における暴力の文化的背景」を研究する岡山大学・中川朋美さん(27歳)、「慢性リンパ浮腫におけるリンパ管の観察と炎症・線維化プロセス解明の基礎研究」の金沢大学・中島由加里さん(29歳)など18名が選ばれた。授賞式は、2019年3月8日に行われ、受賞者には、賞状、賞牌及び副賞として学業奨励金110万円が授与される。