2024年9月19日・20日の2日間、金沢星稜大学経済学部の学生が能登町宮地地区の白山神社で行われたキリコ祭り(宵祭り)に参加した。

 宮地地区では住民の高齢化などを理由に、キリコ祭りの開催を長く行っていなかった。2022年から経済学部の神崎ゼミナールが宮地地区を訪問し、祭りの歴史や音楽、お囃子などについて、地域の人たちから教えてもらいながら伝統が途切れたキリコ祭りを復活させ、地域の祭り文化を維持していくための活動を行ってきた。

 2024年のキリコ祭りには、地域の人をはじめ、神崎ゼミナール2年次、3年次、4年次、卒業生、さらに能登半島地震の復興支援ボランティアなど50名以上が参加した。学生たちは被災した体育館からキリコを運び出し、復興への願いを込めて灯篭部分に「能登魂」「重見天日」と書いた。重見天日とは「重ねて天日を見る」と読み、再び良い方向に進むことを意味する言葉で学生が選んだもの。月夜に照らされたキリコを担ぎ、翌日の秋祭りに備えて神様を迎え、白山神社までお連れした。

 翌日、学生たちはキリコの片付け作業を行い、地域の人たちから昔の祭りの様子や震災時の体験談をうかがった後、午後から行われた本祭(秋祭り)にも参加し、地域の人たちとともに秋の豊作と震災からの復興を祈った。

 参加した学生からは「今回の活動を経て、祭りの楽しさや地域の魅力を実感しました。キリコの準備から運行までを地元の方々と協力して行うことで、祭りへの学びを深めました。さらに、地元の方々との交流を通して皆さんの暖かさに触れました」などの感想が寄せられた。

 本事業は石川県の2024年度「地域課題研究ゼミナール支援事業」復興支援枠の支援を受けている。

参考:【金沢星稜大学】学生が能登町宮地地区のキリコ祭りに参加

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