日本大学危機管理学部とNPO法人減災教育普及協会、神奈川歯科大学歯学部総合歯学教育学講座、一般社団法人AR防災の4者は、「避難訓練をアップデートする!」事業推進のため、包括連携協定を締結する。

 災害多発時代をいまの子ども達は生き抜いて行くことが求められているにもかかわらず、教育・保育施設で実施されている避難訓練の多くは、津波避難を除くと何十年にもわたってほとんど変わっていない状況がある。この状況は、実体験の少ない災害に対して圧倒的に災害の知識と対応能力が欠けていることに大きな理由があると考えられ、一人一人がより災害の実態に近い状況をイメージする「危険予測能力」と状況に応じた正しい判断と行動を行う「危険回避能力」を養うことが重要だと言える。

 そこで日本大学危機管理学部ら4者が着目したのが、避難訓練。幼児期から繰り返し経験する体験型の防災教育であり、日本人の多くが避難訓練を通して災害のイメージを形成している。意識的か無意識かを問わず、この初期の経験が、いざという時の行動に大きな影響を与える。つまり、避難訓練をアップデートすることは、国民全体の防災意識を底上げし、より効果的な防災教育へとつながるということを意味する。災害の実態に即した訓練を行うことで、より安全な避難の実現、大きな被害軽減につながる。

 今後、4者は、教育・保育施設における協働・実践により、防災の教育効果に係るエビデンスを収集・検証し、標準的な避難訓練法を確立するとともに、避難訓練をアップデートする取組を全国に普及展開していく。

参考:【日本大学】産学連携で避難訓練をアップデートする新事業開始(PDF)

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