2025年4月1日、甲南女子大学は、学生一人ひとりが自分らしい「新リーダーシップ」を発揮し組織や社会に貢献できる力を育むことを目的に「リーダーシップ教育センター」を開設した。

 これからの時代のリーダーシップは「先頭に立ってチームを引っ張る」ことだけではない。チームの目標を共有して臨機応変にそれぞれの強みを活かし、自分らしいリーダーシップをメンバー全員が発揮する「全員発揮型」の新しいリーダーシップが求められるようになった。甲南女子大学では、これからの時代に求められる「新リーダーシップ」を「チームの目標を達成するために他のメンバーに及ぼす影響力」と定義。役職や権限によらず、すべてのメンバーが発揮すべき力とし、その教育に力を入れている。

 2017年には、関西で初めて「新リーダーシップ」を育成する全学共通教育の授業を開始(※甲南女子大学調べ)。2022年に、基礎・応用・発展の3段階に分かれた大学認定「リーダーシップ・プログラム」を設置し、複数年かけて実践的に「新リーダーシップ」を身につける仕組みを作った。

 2025年度からは、すべての新入生に「新リーダーシップ」科目の受講を推奨。希望する新入生全員が学部や学科を超えたクラスで1年間「新リーダーシップ」を身につけることができるのが大きな特徴となっている。

 この、全学規模の「新リーダーシップ」科目群の運営を支援し、カリキュラムや授業内容の評価・改善を実施するのが「リーダーシップ教育センター」だ。センター長には佐伯勇教授(人間科学部教授)が就任。「新リーダーシップ」教育のさらなる研究・開発に取り組み、最新の知見を取り入れながら、教育プログラムを進化させていく。

 「リーダーシップ教育センター」では、他にも、他大学や高校などの教育機関、企業などと連携し、より実践的な学びの機会を提供する。2025年度は大阪府立吹田東高等学校の「総合的な探究の時間」に「新リーダーシップ」開発の要素を組み入れ、甲南女子大学の学生が授業を進行するほか、2025年8月30日(土)には、一般社団法人大学コンソーシアムひょうご神戸と共催で、兵庫県内の大学事務職員を対象とした「新リーダーシップ」研修を実施。学生がコーチとして「質問による対話の場づくり」を担当する予定。

参考:【甲南女子大学】甲南女子大学のリーダーシップ教育

甲南女子大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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