日本女子大学(東京都文京区)は、2025年5月17日に文部科学省が公表した「令和7年度科学研究費助成事業の配分について」における「研究者が所属する研究機関別採択率(令和7年度新規採択分)」で、全研究機関中2位、私立大学では1位となった。

 7学部16学科および6研究科17専攻を有する日本女子大学は、私立女子大学で唯一の理学部を持つ文理融合の教育環境を備えた女子総合大学である。2024年度には建築デザイン学部、2025年度には食科学部を開設した。さらに2026年度には文学部2学科の名称変更を予定しており、2027年度には経済学部(仮称)の開設(構想中)など、継続して大学改革を進めている。

 これらの大学改革を支えているのが創立120周年の年、2021年に策定した「研究Vision」だ。「文理融合の研究の推進による新たな研究分野の創成」「学術資源の発信と研究拠点としての機能強化」「次世代を担う女性研究者の支援」「若手研究者の育成の推進」など、5つの重点項目を掲げ、研究者の育成や、地域社会や産業界が抱える課題の解決に寄与する研究を推進し、優れた研究成果を社会に還元することを目指している。

 今回、「研究者が所属する研究機関別採択率(令和7年度新規採択分)」で採択率48.6%、新規採択件数36件となり私立大学1位となったことについて、同大学は中規模の総合大学でありながら、各研究の質の高さが評価された結果であると受け止めている。

<研究者が所属する研究機関別 採択率 上位10機関(令和7年度 新規採択)>
一橋大学   58.4%(採択数80件、以下同)
日本女子大学 48.6%(36件)
お茶の水女子大学 47.8%(44件)
学習院大学 46.7%(35件)
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) 44.9%(31件)
東京外国語大学 44.4%(40件)
国立研究開発法人国立成育医療研究センター 42.7%(38件)
立教大学   42.6%(60件)
明治学院大学 42.5%(31件)
青山学院大学 42.1%(51件)

注)「挑戦的研究」「研究活動スタート支援」および「国際共同研究加速基金(国際先導研究)」の新規採択分については6月以降に交付内定を予定しているため、今回の集計から除外されている

参考:【日本女子大学】日本女子大学が令和 7 年度科学研究費新規採択率で私立大学1位に(PDF)

日本女子大学

文理融合の多様な教育を推進、女子総合大学としての基盤を強化

創立120周年を迎えた2021年、目白キャンバスに全学部を統合。2023年に国際文化学部、2024に建築デザイン学部を設置、2025年に食科学部を開設、2026年に文学部2学科の名称変更。「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」を理念として、高い専門的能力を有し、[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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