2025年7月8日、学校法人白百合学園の理事会の承認を得て、仙台白百合女子大学(宮城県仙台市)が2027年4月から男女共学へ移行することを発表した。1966年の開学以来、短期大学から四年制大学への発展を経てこれまで社会に多くの女性人材を輩出してきたが、東北地方唯一の4年制カトリック大学として、今後は性別を問わず広く門戸を開放し多様性に配慮した教育を提供する。
共学化後もこれまで培ってきた教育理念や特色は変わらず、カトリック大学としての人間教育を引き続き重視する。学部・学科構成は維持されるが、一部学科では新たなコースの設置も予定されている。また、文理融合型のカリキュラムへの刷新や、共学化に対応した教育環境の整備、キャンパスライフの魅力向上も図る。
仙台白百合女子大学は仙台市泉区にあり、人間学部に4学科(子ども教育学科、心理福祉学科、健康栄養学科、グローバル・スタディーズ学科)を有している。累計卒業者数は短期大学7,686名、四年制大学6,554名、合計14,420名に上る。創立母体は1696年にフランスで設立されたシャルトル聖パウロ修道女会であり、世界各地で教育・福祉・医療活動を展開している。
共学化の開始は2027年4月、学生募集は2026年10月から開始される予定。今後も建学の精神を守りつつ、全教職員が一丸となって、よりよい大学づくりに取り組むとしている。
学校法人白百合学園の設置大学は、仙台白百合女子大学のほかに、白百合女子大学(東京都調布市)がある。また、姉妹法人を含めた中学高校は、函館白百合学園中学高等学校(北海道函館市)、盛岡白百合学園中学高等学校(岩手県盛岡市)、仙台白百合学園中学・高等学校(宮城県仙台市)、白百合学園中学高等学校(東京都千代田区)、八代白百合学園高等学校(熊本県八代市)、湘南白百合学園中学・高等学校(神奈川県藤沢市)、函嶺白百合学園中学校・高等学校(神奈川県足柄下郡箱根町)、で全国に7校ある。これらの中学高校はすべて女子中高であったが、2024年6月に盛岡白百合学園中学高等学校が2026年度より共学化することを発表している。