イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」は、2020年6月3日、「THEアジア大学ランキング2020」を発表した。トップは中国の清華大学、日本の大学最高順位は東京大学の7位だった。今回は30の国と地域から前年より17%多い489校がランキング対象となっている。

 アジアの大学トップは中国の清華大学が2019年度に続き第1位。第2位も中国の北京大学で前年5位から順位を上げた。第3位はシンガポール国立大学で、2018年まで3年連続首位を守っていたが、前年に続き順位を落とした。日本の大学は、東京大学が前年から1つ順位を上げて7位、京都大学は1つ下げて12位となった。

 日本のランキング対象大学は、今回初めて対象になった7校を含めると110校で、アジアランキング史上最多となった。トップ100には14校がランクインした。
前年から順位を上げたのは東京大学のほか5校で、東北大学(31位タイ→30位)、東京医科歯科大学(66位→62位)、横浜市立大学(127位→95位)、関西医科大学(201-250位→128位)、室蘭工業大学(301-350位→251-300位)。一方、81校が順位を下げた。
初めて対象になった産業医科大学は57位でトップ100に入り、久留米大学も192位タイとなっている。

 THEは日本の大学について、「日本のランキング対象大学110校のうち順位を上げたのは6校だけ。アジア各国の大学が強みを増しているため、日本の大学はランクの維持に苦戦している」とコメント。加えて、「世界的な高等教育界でアジアの大学がキープレーヤーとしての地位を確立し、近隣諸国、特に清華大学と北京大学が初めてツートップについた中国との競争が激化している」と講評している。

 THEアジア大学ランキング2020は「THE世界大学ランキング2020」と同じデータを使い「教育」「研究」「被引用論文」「産業界からの収入」「国際性」の5分野で評価している。ただし「教育」「産業界からの収入」の比重を一部変えており、相対的な順位が世界ランキングとは一部、異なる。

参考:【株式会社ベネッセコーポレーション】THEアジア大学ランキング―1位・2位は中国、日本の最高位は東大の7位

大学ジャーナルオンライン編集部

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